2005年 09月 25日
愛着の源泉 |
昨日の記事で、「手を入れて初めて愛着が湧いてくる」と書きましたが、手を入れるといってもいろいろなアプローチがあります。
雑誌などで時々「適正化」という言葉を見ますが、私はこの言葉を、単に初期状態に戻すだけでなく、元々持っていたウィークポイントを潰して行くことだと理解しています。例えば今回のタイミングベルト交換にしても、純正の部品を使って新車と同じ状態にするのではなく、例のベアリングなんかを対策品に換えたりするようなことです。
そういう意味では私自身は純正にこだわることはなく、むしろ積極的に乗りやすく維持しやすいクルマを作って行くことに喜びを感じるタイプです。まあ、希少なクルマの場合はオリジナル至上主義というのもわからないでもないのですが。
逆に、闇雲に数値上の性能を追っかけるようなことはあまり考えないようにしています。もちろん数字は気になりますが、その数値を存分に発揮する機会がどれほどあるのかと自分を言い聞かせています。
適正化という意味では、エンジンや電気系は結構やりようがある様に思うのですが、ボディ(あるいはフレーム)関係は殆ど選択肢が無いように感じています。(ボディ剛性については以前の記事でも少し書きましたが、実は私の車歴はボディのユルいクルマが多く、どうも「剛性」という言葉にコンプレックスを感じるようなのです。)
モンテゼモーロ体制に移る前のクルマであるmondialは、察するに比較的剛性は高くないのではないかと想像できます。以前読んだ雑誌の記事によると、328GTBの捩り剛性が約700kg-m/°、348tbが約800kg-m/°、355で1,024kg-m/°、360では328のほぼ2倍の1,475kg-m/°に達したとのことでした(因みにNSXは2,205kg-m/°(!!)だそうです)。
mondialは代々ベルリネッタのテストベッド的な位置付けで、”t”の場合も348の縦置きエンジン横置きギヤボックスを従来通りの鋼管スペースフレームに搭載する構成です。そういう意味ではおそらくフレームの仕立ては、登場年次よりも一世代前の、328に近いものではないかと推測されます。
しかし、これも雑誌の受け売りも含むのですが、「この世代のフェラーリは数値としての剛性は高くないものの、剛性”感”は高い」のです。これは確かに乗ってみて実感しました。ボディがたわんでいるように感じるのは、スカットルシェイクや足回りのバタツキ等実際の剛性に起因するものだけでなく、内装の軋み音等、本来関係ない様々な要素も含めてのことだと言います。通常の一般道や高速道路等、公道を走る程度では本来のボディ剛性の差を性格に感じ取ることなどそうそう無いということでしょうか。実際に感じ取ることが出来ない差であれば、いくら数字が気になっても手を入れる必要は無い、と自分に言い聞かせている今日この頃です。
<続く>
雑誌などで時々「適正化」という言葉を見ますが、私はこの言葉を、単に初期状態に戻すだけでなく、元々持っていたウィークポイントを潰して行くことだと理解しています。例えば今回のタイミングベルト交換にしても、純正の部品を使って新車と同じ状態にするのではなく、例のベアリングなんかを対策品に換えたりするようなことです。
そういう意味では私自身は純正にこだわることはなく、むしろ積極的に乗りやすく維持しやすいクルマを作って行くことに喜びを感じるタイプです。まあ、希少なクルマの場合はオリジナル至上主義というのもわからないでもないのですが。
逆に、闇雲に数値上の性能を追っかけるようなことはあまり考えないようにしています。もちろん数字は気になりますが、その数値を存分に発揮する機会がどれほどあるのかと自分を言い聞かせています。
適正化という意味では、エンジンや電気系は結構やりようがある様に思うのですが、ボディ(あるいはフレーム)関係は殆ど選択肢が無いように感じています。(ボディ剛性については以前の記事でも少し書きましたが、実は私の車歴はボディのユルいクルマが多く、どうも「剛性」という言葉にコンプレックスを感じるようなのです。)
モンテゼモーロ体制に移る前のクルマであるmondialは、察するに比較的剛性は高くないのではないかと想像できます。以前読んだ雑誌の記事によると、328GTBの捩り剛性が約700kg-m/°、348tbが約800kg-m/°、355で1,024kg-m/°、360では328のほぼ2倍の1,475kg-m/°に達したとのことでした(因みにNSXは2,205kg-m/°(!!)だそうです)。
mondialは代々ベルリネッタのテストベッド的な位置付けで、”t”の場合も348の縦置きエンジン横置きギヤボックスを従来通りの鋼管スペースフレームに搭載する構成です。そういう意味ではおそらくフレームの仕立ては、登場年次よりも一世代前の、328に近いものではないかと推測されます。
しかし、これも雑誌の受け売りも含むのですが、「この世代のフェラーリは数値としての剛性は高くないものの、剛性”感”は高い」のです。これは確かに乗ってみて実感しました。ボディがたわんでいるように感じるのは、スカットルシェイクや足回りのバタツキ等実際の剛性に起因するものだけでなく、内装の軋み音等、本来関係ない様々な要素も含めてのことだと言います。通常の一般道や高速道路等、公道を走る程度では本来のボディ剛性の差を性格に感じ取ることなどそうそう無いということでしょうか。実際に感じ取ることが出来ない差であれば、いくら数字が気になっても手を入れる必要は無い、と自分に言い聞かせている今日この頃です。
<続く>
by 1996ipx
| 2005-09-25 01:26
| mondial